江戸城天守閣の再建構想とは
天気は晴れで昼間の画像で.jpeg)
「江戸城天守閣の再建構想」とは皇居の庭園(皇居東御苑)内に現存している江戸城跡地に江戸城を再建させるという構想です。
2023年、当時の菅義偉首相がテレビ番組においてコロナで縮小したインバウンドを復活させる手段の一つとして『江戸城天守閣の再建』に言及したことで話題となりました。

皇居東御苑には天守台である石垣(高さ11メートル)が国指定特別史跡として非常に綺麗な状態で残っているほか、
江戸城3代目の図面である「建地割図」も残存しているため、江戸城天守閣再建は現実的な構想と言えるでしょう。
かつて存在していた江戸城

50年間しか存在していなかった江戸城ですが、現在は天守台の石垣のみが残っている状態で、江戸城跡地として毎年期間限定で一般公開されており観光スポットしても有名となっています。
- 1457年 太田道灌が築城
- 1590年 徳川家康が改築
- 1607年 江戸城 完成
- 1657年 江戸時代最大の火災である「明歴の大火」で焼失
- 町の復興を優先するため再建が見送られる
- 1960年 江戸城跡地が特別史跡に指定
2023年1月には皇居東御苑の来園者が3500万人を突破しており、同年1-3月には外国人観光客の増加により約30万人もの人々が訪れています。

これまで構想の動き
| 1985年 | 天皇在位60周年を記念して中曽根内閣が江戸城再建を発案 |
| 2004年 | 「江戸城天守を再建する会」発足 |
| 2012年 | 東京都知事選において松沢成文氏が江戸城再建を公約に掲げ出馬 |
| 2016年 | 三浦正幸氏が残存していた1枚の「建地割図」を基に復元図を作成 |
| 2023年 | 菅義偉首相(当時)が江戸城天守閣の再建構想に言及 |
| 2024年 | 「一般社団法人IKIZAMA」設立 |
| 「江戸城再建WALKERS」提供開始 |
江戸城再建による効果
江戸城再建は主に『観光資源』や『インバウンド拡大』を目的として数々の有識者らによって提唱されています。
また、再建された江戸城天守閣は東京の新たなシンボルになるほか、将来的には国宝や世界遺産にもなりうる建築物になると期待されています。
さらに、江戸城の再建は日本の伝統的職人である宮大工の技術伝承にもつながると言う意見もあります。
江戸城再建プロジェクトに取り組んでいる鈴木智博氏はNewsPicksのHORIE ONEにて『江戸城築城で1万本のヒノキを使用することによる花粉被害の減少』について言及しています。
期待される経済効果

日本経済研究所は2013年に江戸城再建による初年度の経済効果が1000億円に登ると試算しており、次年度以降も毎年130億円の売上が見込まれるとしています。
江戸城再建の期間と費用
築城に使う材木は、数年間にわたる乾燥工程を経なければならず、その製材には長い年月がかかるため、実際に再建が行われるとなると少なくとも5年以上の期間を要すると言われています。
江戸城再建は建設地が皇居内となるため「法改正」あるいは「国の特別許可」が必要となり、再建が「国主導で行われる」か「民間有志で行われるか」によって後の手続きも大きく変わってきます。
江戸城再建にかかる費用については、「江戸城天守を再建する会」から350億円という試算が出ていましたが、材木費や人件費の高騰により、現在では500億〜600億円と試算されています。
また、木造で建設するとなると定期的な修繕が必要となるため維持費もかかることになります。
2017年に開始された名古屋城再建事業は予算として505億円が計上され、完成時期は2032年以降となっています。
姫路城では年間維持費が約10億円となっており、維持コストの高騰を受け2026年からは二重価格制度を導入することが決まっています。